小山田浩子「穴」           2014.3.10  伊藤いち子

 

著者略歴

1983年 広島生まれ 広島在住

2010年 「工場」 新潮新人賞

2013年 「穴」  第150回芥川賞受賞

 

あらすじ

 夫の転勤で主人公の私(松浦あさひ)はパート先を辞め田舎にある夫の実家に引っ越してきた。専業主婦となり、朝、夫を送り出し、昼前には-一通りの用事が済んでしまうことには一日で飽きてしまったが、特にすることも見つからない。

 そんなある日、姑に頼まれてコンビニへ行く途中、不思議な黒い獣を見てその後を追っていったら穴に落ちてしまうが、幸い通りかかった近所の主婦の世羅さんに助けてもらい、それ以後少しだけ親しくなる。

 別のある日、私は再び黒い獣を見かけその後についていくと、掘立小屋があり義兄がそこに住んでいた。

 その後、夜中に母屋から出てきた義祖父の徘徊と死に伴う葬祭儀式。

 それらは幻想なのか、現実なのか。 夏の終わり、私はコンビニで働き始める。

 

感 想

 改行が少ない。会話文も改行がないので読みづらい。

 ホラーやファンタジーとは異なる見えないはずの世界をいく主人公がみたものは、晴れでも雨でも庭に水をまいている義祖父。

 全くその存在について話を聞いたことのない義兄。

 人気のない田舎にも関わらずコンビニにたむろしているたくさんの子供たち。

 そして、深く一人では抜け出ることのできない穴。特に穴から抜け出ることができないということに恐怖を感じた。

 時間と場所は現実のままに設定されているが、そうではない世界で物語が展開していくが、いったい何を言っているのか、何が言いたいのかよくわからない。現実と非現実が見事に溶け合っているようだという感想もネットにはあるが、私はもっと分かりやすい小説が好きで、この作品のようなわかりにくいものは苦手です。

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