レジメ 《なごやか読書クラブ資料》               平成25年6月10日

『こころ』夏目漱石著                  報告者   安藤 邦男

1.アウトライン(物語のあらすじの紹介)

(1)上 先生と私(一〜三十六)

「私はその人を常に先生と呼んでいた」。登場人物がすべて無名、「私」との関係で呼ぶ。

学生の「私」は夏のある日、避暑先の鎌倉海岸で「先生」と知り合う。「先生」は親の資産で暮らしている高等遊民だが、「私」は「先生」の物静かな態度と豊かな教養に惹かれる。東京に帰った後、「先生」のお宅を訪問するようになる。しかし「先生」は何か秘密を隠している。雑司ケ谷墓地に墓参りに行くが、それが何故かは不明。このあたり、サスペンス風で読者の好奇心をそそる。

(2)中 両親と私(一〜十八 )

  大学を卒業した「私」は実家の両親の元へ帰る。両親は「私」の卒業を心から喜び、堅い所へ就職することを望む。父親の腎臓病が次第にひどくなり、東京へ帰れなくなる。父の最期が近づいたとき、「先生」から長文の手紙が来る。「この手紙が貴方の手に落ちる頃には、私はもうこの世にはいないでしょう」とある。「私」は瀕死の父を残して東京へ旅発つ。その後父がどうなったかは不明。

(3)下 先生と遺書(一〜五十六)

「下」は「先生」が「私」宛てに書いた手紙形式の遺書。ここで「先生」は死を直前にし、過去を告白。学生の「先生」は軍人の遺族の奥さんとお嬢さんのいる家に下宿。お嬢さんに心を惹かれ、結婚したいと思っている。その頃、親元から勘当され学生生活に困っている「K」を同じ下宿に住まわせ、面倒を見てやる。すると「K」もお嬢さんに恋をし、そのことを打ち明けられた「先生」は「K」に無断で奥さんにお嬢さんとの結婚を申し込む。「K」は数日後に自殺。「先生」は深い自責の念に打ちひしがれる。大学を卒業後、「先生」はお嬢さんと結婚。だが妻(お嬢さん)を見るたび、「K」を想い出し、罪の意識から何もできなくなる。明治天皇が崩御し、乃木大将が殉死したとき、「先生」は自殺を決意、「明治の精神」に殉死するという遺書を「私」宛てに書く。

2.トピックス(感想や意見を話し合うための論点のいくつか)

(1)はじめに(『こころ』全体について)

・全体としてどのような印象を持もちましたか。

・印象に残った言葉、表現や語句がありますか。

  ・疑問点、問題点と思うところはありませんか。
   ・構成や用語について感じることはありませんか、など、など。
  ・その他

(2)登場人物について

・「私」が初めて会った「先生」はどんな人物ですか。その生き方をどう思いますか。(上)

  ・「先生」を敬愛する「私」については、どう思いますか。(上)

  ・「私」が帰郷したときの「父親」と「母親」については,どう思いますか。(中)

  ・遺書の中に描かれた「K」「お嬢さん」「母親」について、それぞれどう思いますか。(下)

・また、それを語る「先生」についてはどうですか。(下)

(3)ストーリーについて

・「先生」と「K」、「先生」と「お嬢さん」、「K」と「お嬢さん」、それぞれの関係についてどう思いますか。

  ・「K」の自殺について、どう思いますか。

  ・「先生」が自殺を決意したことについては、どう思いますか、などなど。

  ・その他

(4)おわりに

  ・漱石が言いたいこと,伝えたいテーマは何だと思いますか。

  ・今日読まれる理由、あるいは現代的意義は何だと思いますか。

  ・今後の自分の生き方に生かす道はありますか、などなど。

  ・その他

3.参考資料

(1)人物関係

NH「K」テレビテキスト「100分de名著」『こころ』姜 尚中(カン サンジュン著) より


(2)夏目漱石年譜

NH「K」テレビテキスト「100分de名著」『こころ』姜 尚中(カン サンジュン著) より

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